静かに佇む、昭和初期の建築遺産
1931年(昭和6年)に建てられた旧納骨堂は、本行寺本堂と共に境内の景観を構成する歴史的建造物です。木造平屋建ての外観には防火・防腐の工夫が施され、現在に至るまで一度も修復されることなく、当時のままの姿を保っています。
内部には、照明器具の根元に洋風の植物装飾が施されるなど、細部にまで美的配慮が行き届いており、本堂と並ぶ近代和洋折衷建築の貴重な例です。本堂と同じく間瀬大工による施工で、当時の技術力の高さがうかがえます。
現在は倉庫として使用されていますが、2026年ごろの一般公開を目指して整備中です。静かな佇まいの中に、釧路の歴史と職人の技が息づく旧納骨堂。公開の際は、ぜひその魅力を間近で感じてみてください。